学研全訳古語辞典 |
あひおもはぬ…
分類和歌
「相思はぬ人を思ふは大寺(おほてら)の餓鬼のしりへに額(ぬか)づくがごと」
出典万葉集 六〇八・笠女郎(かさのいらつめ)
[訳] こちらから一方的に思うだけで、こちらのことを思ってもくれない人を思うのは、何の功徳もない大寺の餓鬼の像の、しかもその背中を拝んでいるようなものだ。
鑑賞
笠女郎が大伴家持(おおとものやかもち)に贈った戯(ざ)れ歌で、大胆な発想の中に、恋心の激しさを自嘲(じちよう)する気持ちがにじみ出ている。
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