学研全訳古語辞典 |
これやこの…
分類和歌
出典百人一首
「これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂(あふさか)の関」
出典後撰集 雑一・蟬丸(せみまる)
[訳] これがまあ、都から東国へ行く者も、都へ帰る者も、(また、)互いに知っている者も、知らない者も、ここで別れてここで出会うという、逢坂(逢う坂)の関であるなあ。
鑑賞
「逢坂の関」は、歌枕(うたまくら)。近江(おうみ)の国と山城(やましろ)の国の境にある逢坂山のふもとに置かれた関所で、京都から東国への出口にあたる、古くからの交通の要所。
これ-や-この 【此や此の・是や此の】
分類連語
これこそあの例の。これがあの。
出典後撰集 雑一
「これやこの行くも帰るも別れつつ知るも知らぬも逢坂(あふさか)の関」
[訳] ⇒これやこの…。◆「や」は係助詞。用例の歌は「小倉百人一首」では、第三句が「別れては」となる。
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