学研全訳古語辞典 |
ごん・す
活用{せ/し/す/する/すれ/せよ}
①
いらっしゃる。来られる。▽「来(く)」の敬意の低い尊敬語。
出典女腹切 浄瑠・近松
「やあ、父(とつ)さんか、夜更けに何しにごんした」
[訳] ああ、父さんか、夜更けに何をしにいらっしゃったのか。
②
ございます。▽「あり」の敬意の低い尊敬語。
出典寿の門松 浄瑠・近松
「変はった話がごんする」
[訳] 変わった話がございます。
活用{せ/し/す/する/すれ/せよ}
…(で)あります。…(で)ございます。▽「あり」の丁寧語。
出典大経師昔暦 浄瑠・近松
「全盛するほど世間が張ってつらいものでごんす」
[訳] (廓(くるわ)づとめの身は)繁盛するほど交際に費用がかかってつらいものでございます。
参考
江戸時代前期、主として上方の遊里で男女ともに使い、中期以降、侠客(きようかく)、力士、職人なども使った。
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