すきかげ

学研全訳古語辞典

すき－かげ 【透き影】

名詞

① 物のすきまや薄い布などをとおして漏れてくる光。

出典 源氏物語 帚木

「火ともしたるすきかげ」

[訳] 明かりをつけたすきまからの光が。

② 物のすきまや簾（すだれ）・几帳（きちよう）などをとおして見える姿・形。

出典 源氏物語 夕顔

「をかしき額（ひたひ）つきのすきかげ、あまた見えて」

[訳] 美しい額の形の（簾越しに透けて見える女の）姿が、たくさん見えて。