学研全訳古語辞典 |
ぜん-ちしき 【善知識】
①
善道に導く友人。親友。
出典今昔物語集 三・一九
「願はくは、世々にこの人とぜんちしきと成らむ」
[訳] なにとぞ(未来の)世々にわたってこの人と親友となりたい。
②
人を仏道に導き入れる機縁となることや人。また、転じて、高徳の僧。
出典今昔物語集 三・二〇
「死ぬる時にぜんちしきに値(あ)ひて仏を念じ奉れる者ぞ」
[訳] 死ぬときにりっぱな導師にめぐり会い、仏を念じ奉った者であるよ。◇仏教語。
仏道に導き入れること。
出典源平盛衰記 三九
「『肝要かくのごとし』とぞぜんちしきせられたりける」
[訳] 「(念仏の行が)最も大切であることは、このとおりである」と仏道にお導き入れなさった。
参考
古くは「ぜんぢしき」とも。
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