学研全訳古語辞典 |
ほの-か・なり 【仄かなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
うっすらしている。ほんのりしている。ぼんやりしている。かすかだ。
出典枕草子 春はあけぼの
「闇(やみ)もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし」
[訳] 月の出ていない夜もやはり、蛍がたくさん入り乱れて飛んでいる(のがおもしろい)。また、たった一匹二匹がうっすらと光って飛んで行くのも趣がある。
②
わずかだ。ほんの少しだ。
出典源氏物語 幻
「花はほのかに開あけさしつつ、をかしきほどのにほひなり」
[訳] (紅梅の)花はわずかに開きかけて、風情(ふぜい)のあるころの色香である。
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