学研全訳古語辞典 |
めり
《接続》動詞および動詞型活用語の終止形に付く。ただし、動詞ラ行変格や、ラ行変格型に活用する語には連体形に付く。
①
〔推定〕…のように見える。…と見える。…のように思われる。▽視覚に基づいて推定する。
出典源氏物語 若紫
「簾(すだれ)少し上げて、花奉るめり」
[訳] (尼君は)すだれを少し上げて、(仏に)花をお供えしているように見える。
②
〔婉曲(えんきよく)〕…ようである。
出典徒然草 一九
「『もののあはれは秋こそまされ』と人ごとに言ふめれど」
[訳] 「しみじみとした趣は秋がすぐれている」とだれもが言うようだけれど。
語法
(1)ラ変型活用語の接続「めり」の上の「-る」の音が撥(はつ)音便化(=「ン」の音に変わること)したが、撥音が表記されない形である。(2)「なり」との違い⇒なり
めり
推定の助動詞「めり」の連用形。
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