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上ぐの意味

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学研全訳古語辞典

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あ・ぐ 【上ぐ・挙ぐ】

他動詞ガ行下二段活用

活用{げ/げ/ぐ/ぐる/ぐれ/げよ}


上へやる。位置を高くする。


出典源氏物語 若紫


「簾(すだれ)少しあげて、花奉るめり」


[訳] (尼君は)すだれを少し上げて、(仏に)花をお供えしているようだ。


(髪を)結いあげる。


出典伊勢物語 二三


「比べ来(こ)し振り分け髪も肩過ぎぬ君ならずして誰(たれ)かあぐべき」


[訳] ⇒くらべこし…。


神仏に供える。奉納する。


出典栄花物語 鶴の林


「経一偈(げ)をあげさせ給(たま)ひて」


[訳] お経の一つを奉納なさって。


(地方から)都へ行かせる。


出典更級日記 かどで


「京にとくあげ給(たま)ひて、物語の多く候ふなる、あるかぎり見せ給へ」


[訳] (神様どうか)私を都に早く行かせてくださって、物語がたくさんございますそうですが、(それを)残らず全部お見せください。


昇任・昇格させる。


出典夜の寝覚 五


「弁少将を右大将にあげて」


[訳] 弁少将を右大将に昇格させて。


声を大きくする。


出典平家物語 九・宇治川先陣


「佐々木、鐙(あぶみ)踏んばり立ち上がり大音声(だいおんじやう)をあげて名乗りけるは」


[訳] 佐々木は、鐙を踏んばり馬上に立ち上がり、大声を上げて名乗ることには。


世に名を広める。


出典平家物語 五・五節之沙汰


「後代(こうたい)に名をあげたりし者にて候ふ」


[訳] 後の世まで評判を上げていた者でございます。


成し遂げる。仕上げる。


出典大鏡 伊尹


「おもしろくあげ給(たま)へば」


[訳] (馬を)すばらしく乗りおさめなさるので。


差し上げる。


出典膝栗毛 滑稽


「おつれのおかたへあげてくださんせ」


[訳] お連れのお人へ差し上げてくださいませ。








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