学研全訳古語辞典 |
かみ-しも 【上下】
①
上と下。
②
川筋や地域の、上手(かみて)と下手(しもて)。
③
上位の者と下位の者。
④
いろいろな事。諸事。
出典源氏物語 須磨
「取り行ふべきかみしも」
[訳] 取り行う必要のあるいろいろな事。
⑤
衣服の上と下。
(ア)
衣(きぬ)と裳(も)。◇上代の用法。
(イ)
上着と袴(はかま)の地質・色合い・文様などが同じ水干(すいかん)・直垂(ひたたれ)の類。
⑥
武士の式服。同じ地質・色合い・文様の揃(そろ)いの肩衣(かたぎぬ)と袴とからなり、紋服・小袖(こそで)の上に着る。◇「裃」とも書く。
じゃう-げ 【上下】
①
(ものの位置などの)上と下。かみと、しも。
②
(身分の)上下。身分の高い者と低い者。
出典平家物語 一・祇王
「京中のじゃうげ、もてなす事なのめならず」
[訳] 京中のすべての身分の人々がもてはやすことは、ひととおりではない。
③
街道の上り下り。往復。往来。
④
裃(かみしも)。
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