学研全訳古語辞典 |
なか-ら 【半ら】
①
半分。半ば。
出典源氏物語 総角
「なからばかり入(い)り給(たま)へるに」
[訳] (体が)半分ほどお入りになると。
②
中途。途中。中ほど。
出典更級日記 足柄山
「山のなからばかりの、木の下のわづかなるに」
[訳] 山の途中あたりの、木の下のわずかな場所に。
③
まん中。中心。
出典大鏡 道長上
「同じものをなからには当たるものかは」
[訳] なんと同じ(当たるという)ものでも、(的の)中心に当たるではないか。
④
大半。ほとんど。
出典宇治拾遺 三・七
「舟のうちなる者ども、…なからは死に入(い)りぬ」
[訳] 舟の中の人々は、…大半は死んでしまった(ような気がした)。◆「ら」は接尾語。
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