学研全訳古語辞典 |
ふる・し 【古し・旧し・故し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
遠い昔のことである。
出典徒然草 二二
「何事も、ふるき世のみぞ慕はしき」
[訳] 何事も、遠い昔の時代のことが、懐かしく心ひかれる。
②
年を経ている。年功を積んでいる。古参である。
出典枕草子 すさまじきもの
「ふるき者どもの、さもえ行き離るまじきは」
[訳] 古参の者たちで、そのようにも離れて行くことのできない人々は。
③
古びている。
出典万葉集 三九二〇
「鶉(うづら)鳴きふるしと人は思へれど花橘(はなたちばな)の匂(にほ)ふこの屋戸(やど)」
[訳] 私の家はうずらが鳴くような古びたところと人は思っているけれども、たちばなの花が香るこの庭は少しも変わることなく懐かしい。
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