学研全訳古語辞典 |
くち-おも・し 【口重し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
物言いが慎重だ。軽率にしゃべらない。
出典徒然草 七九
「くちおもく、問はぬ限りは言はぬこそいみじけれ」
[訳] 物言いが慎重で、(相手が)聞かない限りは言わないのがりっぱである。[反対語] 口軽(くちかる)し。
②
言いにくい。
出典源氏物語 手習
「さなむありしなど明かし給(たま)はむ事は、なほくちおもき心地して」
[訳] そうであったなどと明かしなさるようなことは、やはり言いにくい気がして。
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