学研全訳古語辞典 |
かなは-・ず 【叶はず】
分類連語
①
許されない。できない。
出典平家物語 三・足摺
「都までこそかなはずとも」
[訳] 都までは(行くことが)できなくても。
②
思いどおりにならない。思うに任せない。
出典徒然草 一四一
「乏(とも)しくかなはぬ人のみあれば」
[訳] 貧乏で思うに任せない人ばかりいるので。
③
ありえない。そういうはずがない。
出典徒然草 一四〇
「朝夕なくてかなはざらん物こそあらめ」
[訳] 朝晩なくてはならないような物だけはあってもよかろうが。
④
避けられない。やむをえない。
出典節分 狂言
「かなはぬ用の事があって参りました」
[訳] やむをえない用事があってお訪ねしました。
なりたち
動詞「かなふ」の未然形+打消の助動詞「ず」
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