学研全訳古語辞典 |
ほ・ゆ 【吠ゆ・吼ゆ】
活用{え/え/ゆ/ゆる/ゆれ/えよ}
①
ほえる。獣が声を張り上げて鳴く。
出典万葉集 一九九
「敵(あた)見たる虎(とら)かほゆると」
[訳] 敵を見た虎がほえるのかと。
②
泣きわめく。▽卑しめて言う語。
出典女殺油地獄 浄瑠・近松
「朝から晩まで母様(かかさま)、母様と言うてほえをります」
[訳] 朝から晩までお母さん、お母さんと言って泣きわめいております。
③
どなる。わめく。▽卑しめて言う語。
出典曾我会稽山 浄瑠・近松
「御前にてほえさせよ」
[訳] (源頼朝(みなもとのよりとも)の)御前でわめかせろ。
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