学研全訳古語辞典 |
よば-・ふ 【呼ばふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
呼び続ける。何度も呼ぶ。
出典宇治拾遺 九・一
「後ろよりよばひて、馬を馳(は)せて来る者あり」
[訳] 後ろから呼び続けて、馬を走らせて来る者がいる。
②
言い寄る。求婚する。
出典伊勢物語 六
「昔、男ありけり。女のえ得(う)まじかりけるを、年を経てよばひわたりけるを」
[訳] 昔、ある男がいた。女で男が手に入れることができそうもなかった人を、何年も言い寄り続けていたのを。◇「婚ふ」とも書く。
参考
元来は動詞「よぶ」の未然形に、反復継続の助動詞「ふ」が付いた言葉だが、中古には一つの語(動詞)として用いられるようになった。
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