学研全訳古語辞典 |
やはら・ぐ 【和らぐ・柔らぐ】
活用{が/ぎ/ぐ/ぐ/げ/げ}
①
仲よくなる。むつまじくなる。
出典日本書紀 顕宗
「兄(このかみ)・弟(おとと)、よろこびやはらぎて」
[訳] 兄と弟が、よろこび仲よくなって。
②
温和になる。穏やかになる。
出典徒然草 一四一
「寺をも住持せらるるは、かくやはらぎたる所ありて」
[訳] 寺を住職として管理なさったのは、このように温和になっているところがあって。
活用{げ/げ/ぐ/ぐる/ぐれ/げよ}
①
仲よくさせる。むつまじくさせる。
出典古今集 仮名序
「男・女の仲をもやはらげ」
[訳] 男女の仲もむつまじくさせ。
②
穏やかにする。なごやかにする。
出典源氏物語 若菜下
「天地(あめつち)を靡(なび)かし、鬼神(おにがみ)の心をやはらげ」
[訳] 天地を従わせ、鬼の心もなごやかにし。
③
(言葉・表現を)わかりやすくする。平易にする。
出典十訓抄 七
「梨壺(なしつぼ)の五人に仰せて、『万葉集』をやはらげられしも」
[訳] 梨壺の五人にお命じになって、『万葉集』をわかりやすくなさったのも。
やわらぐ 【和らぐ・柔らぐ】
⇒やはらぐ
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