学研全訳古語辞典 |
やすら-か・なり 【安らかなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
穏やかだ。平穏無事だ。
出典日本書紀 崇神
「国内やすらかなり」
[訳] 国の中が穏やかである。
②
心配がなく気楽だ。
出典更級日記 子忍びの森
「わが身一つならばやすらかならましを」
[訳] 自分一人ならば気楽であろうに。
③
たやすい。容易だ。
出典徒然草 五一
「やすらかにゆひて参らせたりけるが」
[訳] たやすく組み立てて差し上げたが。
④
落ち着きがある。
出典徒然草 一〇
「うちある調度も、昔おぼえてやすらかなるこそ、心にくしと見ゆれ」
[訳] 何気なく置いてある道具なども、古風に感じられて落ち着きがあるのは、奥ゆかしく思われる。
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