学研全訳古語辞典 |
たひら・ぐ 【平らぐ】
活用{が/ぎ/ぐ/ぐ/げ/げ}
①
平らになる。
出典更級日記 足柄山
「山の頂(いただき)の少したいらぎたるより」
[訳] 山の頂上の少し平らになったところから。
②
平静になる。平穏になる。
出典大鏡 時平
「世の過差(くわさ)はたひらぎしか」
[訳] 世の中のぜいたくなようすは平静になったか。
③
病気が治る。
出典源氏物語 若菜上
「なほたひらぎ果て給(たま)はぬにより」
[訳] 相変わらずすっかり病気が治りきりなさらないので。
活用{げ/げ/ぐ/ぐる/ぐれ/げよ}
①
平らにする。ならす。
出典万葉集 三九五七
「朝庭に出(い)で立ちならし夕庭に踏みたひらげず」
[訳] 朝の庭に出て地面を平らにし、夕方の庭に出て地面を踏んでならすということをせず。
②
討ち鎮める。平定する。平らげる。
出典平家物語 一・殿下乗合
「昔より代々(だいだい)の朝敵をたひらぐる者」
[訳] 昔から代々の朝敵を平定する者。
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