学研全訳古語辞典 |
めぐら・す 【廻らす・回らす・巡らす】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
周囲をぐるりと移動させる。囲むようにして置く。
出典源氏物語 夕霧
「ゆゆしげに引き隔て、めぐらしたる」
[訳] (幕を)大げさに引いて隔て、(屛風(びようぶ)で)周りを囲んである。
②
回転させる。回す。
出典平家物語 一一・一門大路渡
「車は輪をめぐらす事あたはず」
[訳] 車は車輪を回すことができない。
③
(口頭または回状で)順次に知らせる。触れ回す。
出典源氏物語 葵
「にはかにめぐらし仰せ給(たま)ひて見給ふ」
[訳] 急に(外出を)触れ回されて見物にお出かけになる。
④
あれこれと思案する。思いめぐらす。
出典平家物語 一・鹿谷
「平家滅ぼさんずる謀(はかりこと)をぞめぐらしける」
[訳] 平家を滅ぼそうとする計略を思いめぐらした。
廻らすのページへのリンク |