学研全訳古語辞典 |
あだ-こと 【徒言】
上べだけの言葉。冗談。
出典宇津保物語 藤原の君
「人の御あだことなど」
[訳] 人の上べだけのお言葉などに。◆のちに「あだごと」とも。
ただ-こと 【直言・徒言】
①
和歌で、技巧や歌語を用いずに、ありのままに表現する普通の言葉。
出典古今集 仮名序
「これは、ただことに言ひて」
[訳] これは、普通の言葉で表現して。
②
文章ではなく、口頭で言う普通の言葉。
出典今昔物語集 三〇・一〇
「ただことにかく申せ」
[訳] 口頭でこのように言え。◆「ただごと」とも。
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