学研全訳古語辞典 |
おもひ-やり 【思ひ遣り】
①
先の見通し。洞察。推察。
出典枕草子 職の御曹司におはします頃、西の廂にて
「いとおもひやり深くあらがひたる」
[訳] たいそう推察を深くして争ったものだな。
②
思慮。分別。
出典源氏物語 若紫
「いとおもひやりなきほど」
[訳] (まだ)たいそう分別のないころ。
③
思いやり。同情。
出典源氏物語 末摘花
「おもひやり少なう、御心のままならむも」
[訳] 思いやりが少なく、お心のまま(=わがまま)であるのも。
注意
現代語では③の意味だけである。
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