学研全訳古語辞典 |
おし-つつ・む 【押し包む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
包みこむ。
出典冥途飛脚 浄瑠・近松
「ちり紙袖(そで)におしつつむ、涙ぞ色に出(い)でにける」
[訳] ちり紙を袖に包みこんだが、涙をこらえるようすが顔に現れるのだった。
②
押し隠す。
出典源氏物語 総角
「さばかり恨みつる気色(けしき)も、言少(ことずく)なにことそぎて、おしつつみたまへるを」
[訳] あれほど恨んでいたようすも、言葉少なに簡略にして、押し隠しなさっているのを。◆「おし」は接頭語。
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