古語:

方方の意味

ゲストさん 辞書総合TOP
古文辞書 - Weblio古語辞典古語辞典
約23000語収録の古語辞典

古語辞典


    



学研全訳古語辞典

学研教育出版学研教育出版

かた-がた 【方方】

[一]名詞

方々(ほうぼう)。あちらこちら。


出典更級日記 かどで


「いみじうをかしければ、朝寝(あさい)などもせず、かたがた見つつ」


[訳] たいへん趣深いので、朝寝などもしないで、あちらこちらを眺めながら。


方々(かたがた)。▽「人々」の尊敬語。


出典源氏物語 桐壺


「はじめより、我はと思ひ上がり給(たま)へる御かたがた」


[訳] 宮仕えの最初から、私こそは(帝(みかど)の寵愛(ちようあい)をうける)と自負していらっしゃった御方々は。


あれこれ。いろいろ。


出典源氏物語 早蕨


「とかくやとかたがたに安からず聞こえなし給(たま)へば」


[訳] 何やかやといろいろに心中おだやかでなく申し上げなさるので。


[二]代名詞

あなた方。▽対称の人称代名詞。敬意をこめていう。


出典太平記 二二


「それがしが鎧(よろひ)にはかたがたのへろへろ矢はよも立たじ」


[訳] 私の鎧にはあなた方のへなへなの矢はまさか突き立たないであろう。


[三]副詞

別々に。方々(ほうぼう)に。


出典古今集 離別


「下の帯の道はかたがたわかるとも行きめぐりても逢(あ)はむとぞ思ふ」


[訳] 下着の帯が身に回されてもまた会うように、あなたと道が別々に別れるとしてもいつかまた行きめぐって出会いたいと思う。


あれこれと。様々に。


出典源氏物語 紅葉賀


「恐ろしうも、かたじけなくも、うれしくも、あはれにも、かたがた移ろふ心地して」


[訳] 恐ろしくも、おそれ多くも、うれしくも、いとしくも、あれこれと心が移り変わる気持ちがして。


いずれにしても。どの点から見ても。


出典平家物語 二・小教訓


「かたがたおそれあるべし」


[訳] いずれにしても(乱暴なことをするのは)(あとで)心配が起こるでしょう。








方方のページへのリンク

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   

・英和辞典なら、Weblio英和・和英辞典

・英単語学習なら、Weblio英単語帳

方方のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   

・英和辞典なら、Weblio英和・和英辞典

・英単語学習なら、Weblio英単語帳




方方のページの著作権
古語辞典 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
学研教育出版学研教育出版
©GAKKEN 2024 Printed in Japan

©2024 GRAS Group, Inc.RSS