学研全訳古語辞典 |
あきら-か・なり 【明らかなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
明るい。
出典源氏物語 椎本
「夜深き月のあきらかにさし出(い)でて」
[訳] 真夜中の月が明るく輝き出て。
②
はっきりしている。明白だ。
出典徒然草 一六七
「みづからあきらかにその非を知るゆゑに」
[訳] 自分自身ではっきりと自分の欠点を知っているので。
③
物事の道理・筋道に明るい。賢明だ。
出典徒然草 一九四
「あきらかならん人の、惑へる我らを見んこと」
[訳] 道理に明るいような人が、あれこれと思い悩んでいる我々を見ることは。
④
ほがらかだ。明朗だ。
出典源氏物語 若菜下
「むつかしくもの思(おぼ)し乱れず、あきらかにもてなし給(たま)ひて」
[訳] めんどうにお悩みにならず、明朗にお振る舞いなさって。
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