学研全訳古語辞典 |
しばらく 【暫く】
①
少しの間。一時。
出典今昔物語集 一六・四
「しばらくこそ念じてもゐたれ」
[訳] 少しの間はがまんしてもいたが。
②
かりそめに。一時的に。
出典徒然草 七五
「縁を離れて身を閑(しづ)かにし、事にあづからずして心を安くせんこそ、しばらく楽しぶとも言ひつれ」
[訳] 世俗的な生活とのつながりを断って身を静かな境地におき、俗事にかかわらないで、心を安らかにすることこそ、一時的にでも楽しむと言うのだ。
参考
古くは「しまらく」。中古には主に漢文訓読系の文章に用いられ、和文には「しばし」を用いた。
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