学研全訳古語辞典 |
まさ-に 【正に・当に】
①
確かに。間違いなく。
出典仏足石歌
「踏める足跡(あと)を見つつ偲(しの)はむ直(ただ)に会ふまでにまさに会ふまでに」
[訳] (仏の)踏んだ足跡を見ながら慕おう。直接に会うまで、確かに会うまで。
②
いま現に。ちょうど今。
出典平家物語 四・山門牒状
「王法の牢籠(らうろう)、まさにこの時に当たれり」
[訳] 天子の政治が衰えることは、ちょうど今この時に当たっている。
③
〔下に反語表現を伴って〕どうして…か(いや、そうではない)。
出典竹取物語 かぐや姫の昇天
「何人(なにびと)か迎え聞こえむ。まさに許さむや」
[訳] だれがお迎え申し上げようか。(それを)どうして許そうか、いや許しはしない。
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