学研全訳古語辞典 |
もの-う・し 【物憂し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
なんとなくおっくうだ。なんとなく心が晴れない。
出典方丈記
「もし、念仏ものうく読経まめならぬときは」
[訳] もし、念仏をとなえるのがなんとなくおっくうで、お経を読むのも熱心でないときは。
②
つらい。嫌だ。
出典平家物語 一〇・海道下
「さらでも旅はものうきに、心を尽くす夕まぐれ」
[訳] そうでなくても旅はつらいのに、しきりに物思いをする夕暮れどきに。◆「もの」は接頭語。
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