学研全訳古語辞典 |
もの-い・ふ 【物言ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
口に出して言う。口をきく。
出典万葉集 三四八一
「家の妹(いも)にものいはず来(き)にて思ひ苦(ぐる)しも」
[訳] 家の妻に口をきかずに来てしまって心苦しいことだ。
②
気のきいたことを言う。
出典土佐日記 一・二一
「この言葉、何とにはなけれども、ものいふやうにぞ聞こえたる」
[訳] この言葉は、どうということはないけれども、気のきいたことを言うように聞こえた。
③
男女が情を通わせる。
出典伊勢物語 四五
「いかでこの男にものいはむと思ひけり」
[訳] どうにかしてこの男と情を通じようと思っていた。
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