学研全訳古語辞典 |
玉川
分類地名
歌枕(うたまくら)。
①
今の京都府綴喜(つづき)郡井出(いで)町を通って木津川に注ぐ川。「井出(ゐで)の玉川」といい、山吹の名所。
②
今の滋賀県草津市野路(のじ)を通って琵琶(びわ)湖に注ぐ川。「野路(のぢ)の玉川」といい、萩(はぎ)の名所。
③
今の宮城県多賀城(たがじよう)市を流れる川。「野田(のだ)の玉川」といい、千鳥・潮風がよく詠まれる。
④
今の大阪府高槻(たかつき)市三島(みしま)付近を流れる川。「三島の玉川」といい、卯(う)の花の名所。
⑤
今の東京都西部を流れて東京湾に注ぐ川。「調布(たづくり)の玉川」といい、「てづくり」「晒(さら)す」などの語と共に詠まれる。◇「多摩川」とも書く。
⑥
今の和歌山県の高野山(こうやさん)の山中を流れる川。「高野(かうや)の玉川」という。
参考
右の六つの玉川を総称して、「六玉川(むたまがは)」という。
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