学研全訳古語辞典 |
ばん 【番】
①
順番。
出典浜松中納言 三
「ばんをもて、夜に三、四人づつ、宿直(とのゐ)確かにめぐらいてさぶらはせ」
[訳] 順番に、夜に三、四人ずつ、宿直の者を確実に見回りさせて控えさせ。
②
当番。当直。
出典徒然草 二二六
「楽府(がふ)の御論義(みろんぎ)のばんに召されて」
[訳] (『白氏文集(はくしもんじゆう)』の)新楽府の詩について(後鳥羽院の御前で)の御討論の当番に召されて。
③
見張り。番人。
出典竹取物語 かぐや姫の昇天
「女どもをばんにをりて守らす」
[訳] 女たちを見張りにおいて守らせる。
④
物合わせなどで、勝負を争うそれぞれの組。
-ばん 【番】
〔数を表す語に付いて〕順序や等級、勝負の組み合わせなどを表す。
出典源氏物語 宿木
「三ばんに、数一つ負けさせ給(たま)ひぬ」
[訳] 三番勝負に、一番を負け越し(=一勝二敗)なされた。
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