学研全訳古語辞典 |
つが-・ふ 【番ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
(二つのものが)組になる。対(つい)になる。
出典紫式部日記 寛弘五・一一・一
「つがひし鴛鴦(をし)ぞ夜半(よは)に恋しき」
[訳] 対になったおしどりが、夜中には恋しかった。
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
(二つのものを)組み合わせる。対(つい)にする。
出典大鏡 時平
「御前つがひ給(たま)はず」
[訳] お先駆けを対になさらず。
②
(矢を)つがえる。
出典平家物語 一一・那須与一
「鏑(かぶら)をとってつがひ、よっぴいてひゃうど放つ」
[訳] 鏑矢を取って弓につがえ、十分に引きしぼってひゅうっと放つ。
③
固く約束する。
出典女殺油地獄 浄瑠・近松
「今日暮れてから渡さうと、詞(ことば)つがうた」
[訳] 今日、日が暮れてから渡そうと、言葉で約束した。◇「つがう」はウ音便。
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