学研全訳古語辞典 |
てへれ-ば 【者】
…というわけで。…という次第なので。
出典平家物語 四・山門牒状
「一方欠けんにおいては、いかでかその嘆きなからんや。てへればことに合力(かふりよく)いたして」
[訳] (延暦寺(えんりやくじ)と園城寺(おんじようじ)の)一方が欠けるようなことにおいては、どうしてその嘆きがないことがあろうか。というわけで、特に協力をいたして。◆格助詞「と」+動詞「いふ」の已然形+完了の助動詞「り」の已然形+接続助詞「ば」からなる「といへれば」の変化した語。漢文的色彩の強い文章に用いられた。
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