学研全訳古語辞典 |
お・ふ 【覆ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
おおう。全体を包んで上からかぶさる。
出典古事記 雄略
「上枝(ほつえ)は天(あめ)をおへり」
[訳] 上のほうの枝は天をおおっている。◆上代語。
おほ・ふ 【覆ふ・被ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
覆いかぶせる。覆う。
出典万葉集 三九二三
「天(あめ)の下すでにおほひて降る雪の」
[訳] 地上をすっかり覆って降る雪の。
②
包み隠す。
出典平家物語 一〇・請文
「小瑕(せうか)をもって、その功をおほふことなかれ」
[訳] わずかな欠点によって、その功績を包み隠してはならない。
③
(徳・威勢・名声などを)広く行きわたらせる。
出典太平記 一一
「威を遍(あまね)く海内(かいだい)におほひしかども」
[訳] 権勢を国内のすべてに広く行きわたらせたけれども。
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