学研全訳古語辞典 |
いかに-いかに 【如何に如何に】
分類連語
どうだろうか。どうしたのか。▽疑問や質問の意を表す。
出典蜻蛉日記 中
「それより、まだうしろめたき人をさへ添へてしかば、いかにいかにと念じつつ」
[訳] それからは、まだ先が気がかりである子供までも一緒にやったので、どうだろうかと祈りながら。◆副詞「いかに」を重ねて強調した語。
①
なんとなんと。▽驚いたり感動したときに発する語。
出典蜻蛉日記 下
「『あなかしがまし。御子ぞかし』といふに、驚きて、『いかにいかに。いづれぞ』とあれど」
[訳] 「まあやかましいこと。あなたのお子様ですよ」と言うと、驚いて「なんとなんと。どちらの子か」と言うけれども。
②
もしもし。これこれ。▽呼びかけるときに発する語。
出典今昔物語集 二六・二
「垣の内より出て、『いかにいかに』と問ふに」
[訳] 垣根の内側から出て、「もしもし」と聞くと。◆感動詞「いかに」を重ねて強調した語。
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