学研全訳古語辞典 |
いかに-も 【如何にも】
分類連語
①
どのようにでも。どうにでも。
出典源氏物語 宿木
「いかにも、さるべきさまになさせ給(たま)はば」
[訳] どのようにでも、ふさわしいようすに(山荘を)お造りいただけたら。
②
〔下に打消の語を伴って〕どんなことがあっても。どうしても。決して。
出典大鏡 道長上
「こと殿達の御気色(けしき)は、いかにもなほ直らで」
[訳] ほかの殿たちのお顔色は、どうしてもやはり直らず。
③
〔下に願望・意志を表す語を伴って〕どうにか。ぜひとも。
出典徒然草 五八
「いかにもして世を逃れんことこそあらまほしけれ」
[訳] どうにかして出家することこそ望ましい。
④
非常に。まったく。▽程度が甚だしいことを表す。
出典宇治拾遺 一・三
「いかにも山の中にただ一人居たるに」
[訳] まったく山の中にたった一人で座っていると。
⑤
そうそう。確かに。▽相手の言うことを肯定する語。
出典末広がり 狂言
「いかにもわごりょの事ぢゃ」
[訳] そうそうあなたのことだ。
なりたち
副詞「いかに」+係助詞「も」
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