学研全訳古語辞典 |
いかに-も-いかに-も 【如何にも如何にも】
分類連語
①
ぜひとも。なんとしても。
出典更級日記 夫の死
「をさなき人々を、いかにもいかにも、わがあらむ世に見おくこともがなと」
[訳] 幼い子供たち(の行く末)を、なんとしても、私の生きているうちにとりはからっておくことができたらなあと。
②
いずれにしても。
出典源氏物語 東屋
「いかにもいかにも、二心(ふたごころ)なからむ人のみこそ、めやすく頼もしきことにはあらめ」
[訳] いずれにしても浮気心がないような人だけが、見苦しくなく、頼りにできるであろう。
③
なるほど。そのとおり。
出典冥途飛脚 浄瑠・近松
「忠兵衛、はつと思ひ、いかにもいかにも、大坂でもその取沙汰(とりざた)」
[訳] 忠兵衛は、はっと思い、そのとおり、大坂でもその評判(が立っている)。◆「いかにも」を重ねて強調した語。
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