学研全訳古語辞典 |
まへ-かた 【前方】
先にする組。
出典栄花物語 歌合
「三月には、また賭弓(のりゆみ)あれば、まへかた・後ろ方と、ことども分きて」
[訳] 三月には、再び賭弓があるので、先にする組と、後でする組とをそれぞれ分けて。
①
以前。昔。
出典比丘貞 狂言
「まへかた拝見致いた事が御座る」
[訳] (あなたの舞いを)以前拝見致したことがございます。
②
事前に。前もって。あらかじめ。▽「まへかたに」の形で用いる。
出典冥途飛脚 浄瑠・近松
「なぜまへかたに内証で、…かうした訳の金がいると」
[訳] なぜ前もって内証で、…こうした訳のお金が必要だと。
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