学研全訳古語辞典 |
いさ
さあねえ。ええと。
出典枕草子 七日の日の若菜を
「『何とかこれをば言ふ』と問へば、とみにも言はず、『いさ』など、これかれ見合はせて」
[訳] 「なんとこれ(の名)を言うのか」と聞くと、すぐには答えず、「さあねえ」などと言って、あれこれ顔を見合わせて。
〔下に「知らず」などを伴って〕さあ、どうだかわからない。
出典古今集 春上
「人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香(か)ににほひける」
[訳] ⇒ひとはいさ…。
注意
「いざ知らず」などと濁るのは近世以降の誤用。「いざ」は別語。
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