学研全訳古語辞典 |
おとにきく…
分類和歌
出典百人一首
「音に聞くたかしの浜のあだ波はかけじや袖(そで)の濡(ぬ)れもこそすれ」
出典金葉集 恋下・祐子内親王家紀伊(いうしないしんわうけのきい)
[訳] 評判の高い高師(たかし)の浜の、むやみに立ち騒ぐ波(のようなあなたのこと)は、(袖に)かけますまいよ。(浮気者と評判の高いあなたの気まぐれの波がかかって、涙で)袖が濡れたら困りますから。
鑑賞
「たかし」に地名の「高師」と「高し」とをかけ、「かけじや」には、波をかける意と思いをかける意をかけている。
おと-に-き・く 【音に聞く】
分類連語
①
うわさに聞く。
出典竹取物語 貴公子たちの求婚
「おとにききめでて惑ふ」
[訳] (かぐや姫のことを)うわさに聞き思い慕って思い乱れる。
②
有名だ。評判が高い。
出典金葉集 恋下
「おとにきくたかしの浜のあだ波は」
[訳] ⇒おとにきく…。
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