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おほかたはの意味

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おほかたは…

分類和歌


「おほかたは月をもめでじこれぞこの積もれば人の老いとなるもの」


出典古今集 雑上・在原業平(ありはらのなりひら)・伊勢物語八八


[訳] 通り一ぺんに月を愛でるようなことはしないでおこう。これがまあ、積もり積もれば人の老いとなっていくものだから。


鑑賞

天体の「月」に歳月の「月」を掛けて、一般的には月を讃(たた)えるものだが、月(時間)が積もり積もると人は年老いていくので、深い考えもなしに月を賞賛することはできないと諧謔(かいぎやく)的に表現した歌。『伊勢物語』では、非常に若いとは言えない者たちが集まって、月を見ていた中の一人が詠んだという説明がある。やがて来る老いを月に見るという発想が、一同の者たちを感心させたのであろう。



おほかた-は 【大方は】

副詞

ひととおりのことなら。普通のことなら。たいていは。


出典万葉集 二九一八


「おほかたは何かも恋ひむ」


[訳] ひととおりのことならなんで恋しく思うであろう。


そもそも。概して。


出典古今集 哀傷


「おほかたはうつせみの世ぞ夢にはありける」


[訳] そもそもこの世は夢であったのだ。








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