学研全訳古語辞典 |
おほけなく…
分類和歌
出典百人一首
「おほけなく憂(う)き世の民におほふかなわが立つ杣(そま)にすみぞめの袖(そで)」
出典千載集 雑中・慈円(じゑん)
[訳] 身の程知らずであるが、つらいことの多いこの世の人々に(仏のご加護(かご)があるようにと)覆いをかけることであるよ。「わが立つ杣に」と伝教大師(でんぎようだいし)(=最澄(さいちよう))が詠(よ)まれた、この比叡山(ひえいざん)に住み始めて着ている私の墨染めの法衣の袖を。
鑑賞
「すみぞめ」に「墨染め」と「住み初(ぞ)め」とをかけている。「墨染めの衣で覆う」とは、人民の加護を仏に祈ること。
おほけなくのページへのリンク |