学研全訳古語辞典 |
かれ-がれ・なり 【枯れ枯れなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
(草木などが)衰え枯れそうだ。
出典枕草子 木の花は
「かれがれに様ことに咲きて」
[訳] 枯れそうに風変わりに咲いて。
②
ひからびている。
③
(声が)しわがれている。(声が)かすれて、絶え絶えだ。
出典源氏物語 賢木
「浅茅(あさぢ)が原もかれがれなる虫の音(ね)に」
[訳] 浅茅が原も(枯れそうで)かすれて絶え絶えな虫の声に。◇「嗄れ嗄れなり」とも。
参考
③の
出典源氏物語 用例では、①の意味と掛けて用いられている。
かれ-がれ・なり 【離れ離れなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
(人の行き来や歌・手紙のやりとりが)途絶えがちだ。(男女の間柄が)疎遠になっている。
出典源氏物語 帚木
「かれがれにのみ見せ侍(はべ)るほどに」
[訳] ただもう途絶えがちに(姿を)見せておりますうちに。
参考
和歌では「枯れ枯れなり」とかけて用いることが多い。
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