学研全訳古語辞典 |
かり
《接続》活用語の連用形に付く。
活用{○/○/かり/○/○/○}
〔回想・詠嘆〕…たなあ。
出典万葉集 四三八八
「家の妹もが着せし衣に垢(あか)付きにかり」
[訳] (長旅で)家の妻が着せてくれた衣に垢がついてしまったなあ。◆上代の東国方言。「けり」に相当する。
かり 【仮】
一時的のものであること。間に合わせ。かりそめ。
出典方丈記
「かりのいほりのありやう、かくのごとし」
[訳] かりそめの粗末な小さな住まいのありさまは、このようである。
かり 【狩り】
①
狩猟(しゆりよう)。多く「鷹狩(たかが)り」をいう。◇「猟り」とも書く。
②
花・木・草・蛍などを求めてとったり、観賞したりすること。▽桜・紅葉・蛍などの語の下に濁音化して接尾語的に用いる。「桜がり」
かり 【雁・鴈】
鳥の名。がん。秋に渡来し、春に北へ帰る。[季語] 秋。◆室町時代ごろからは字音の「がん」が日常語となった。
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