学研全訳古語辞典 |
け-し 【家司】
「けいし」に同じ。
け・し 【異し・怪し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
①
あってはならない。異様だ。好ましくない。
出典万葉集 三五八八
「しかれどもけしき心を我(あ)が思(も)はなくに」
[訳] それでも恋人に対してあってはならない心を私はもったりしないことだ。
②
不審だ。変だ。
出典伊勢物語 二一
「この女かく書きおきたるを、けしう」
[訳] この妻がこう(歌を)書き置いたのを(男は)不審に思って。◇「けしう」はウ音便。
参考
悪い方に際立っているようすを表す。中古以降は「けしからず」「けしうはあらず」の形で、「まあまあだ」「わるくはない」の意味に用いられることがほとんどである。
け-し 【芥子】
①
からしなの種子。護摩(ごま)をたくときに加え用いる。
②
草の名。けし科の二年草。薬用・観賞用。[季語] 夏。
③
非常に小さいもののたとえ。◆②③は「罌粟」とも書く。
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