学研全訳古語辞典 |
しがのうらや…
分類和歌
「志賀の浦や遠ざかりゆく波間より凍(こほ)りて出(い)づる有り明けの月」
出典新古今集 冬・藤原家隆(ふぢはらのいへたか)
[訳] 琵琶(びわ)湖の西岸、志賀の浦は、汀(みぎわ)から沖へ湖面が凍ってゆく。それにつれて遠ざかってゆく波の間から、あたかも凍っているかのように寒々と光りながら出てくる有り明けの月よ。
鑑賞
「小夜(さよ)ふくるままに汀(みぎは)や凍るらむ遠ざかりゆく志賀の浦波」(『後拾遺和歌集』)〈夜がふけていくにつれて波打ち際は凍っていくのだろうか。だんだんと遠ざかっていく志賀の浦波の音であることよ。〉を本歌とする。
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