学研全訳古語辞典 |
しが
《接続》動詞の連用形、完了の助動詞「つ」「ぬ」の連用形「て」「に」に付く。〔自己の願望〕…たいものだ。…たいなあ。
出典古今集 東歌
「甲斐(かひ)が嶺(ね)をさやにも見しがけけれなく横ほり臥(ふ)せる小夜(さや)の中山」
[訳] 甲斐の国の山々をはっきり見たいなあ。心ないことに、それをさえぎるように横たわって臥せている小夜の中山よ。◆終助詞「しか」が中古以降、濁音化したもの。⇒しか
し-が 【其が】
分類連語
「し(其)」に同じ。◆「が」は格助詞。
志賀
分類地名
歌枕(うたまくら)。今の滋賀県の滋賀郡および大津市北部の、琵琶(びわ)湖南西岸の一帯。楽浪(ささなみ)の志賀とも呼ばれ、天智(てんじ)天皇の近江大津の宮があった。和歌では、古都への懐旧の情が詠まれ、また、『古今和歌集』以後は、志賀寺(しがでら)(=今はない崇福(すうふく)寺の別名)へ行く途中の「志賀の山越え」が桜の名所として詠まれた。
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