学研全訳古語辞典 |
なずら・ふ 【準ふ・擬ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
肩を並べる。準じる。「なぞらふ」とも。
出典源氏物語 桐壺
「女御子(をんなみこ)たち二所(ふたところ)、この御腹におはしませど、なずらひ給(たま)ふべきだにぞなかりける」
[訳] 皇女たちがお二方、この(弘徽殿(こきでん)の女御の)御腹にお生まれになっているが、(源氏に)肩をお並べになることができる方さえもないのであった。
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
①
同程度・同格のものと見なす。比べる。
出典伊勢物語 二二
「秋の夜の千夜(ちよ)を一夜(ひとよ)になずらへて」
[訳] 秋の夜の千夜を一夜と見なして。
②
同じようなものに似せる。まねる。
出典源氏物語 少女
「いにしへの例(ためし)になずらへて白馬(あをうま)ひき」
[訳] 古い前例をまねて白馬を引き。◆「なぞらふ」とも。
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