学研全訳古語辞典 |
な-な
分類連語
…てしまいたい。…てしまおう。
出典万葉集 一一四
「秋の田の穂向(ほむき)の寄れること寄りに君に寄りなな」
[訳] 秋の田の穂の向きが一つの方向に寄るように、あなたに寄り添ってしまいたい。◆活用語の連用形に接続する。上代語。
なりたち
完了の助動詞「ぬ」の未然形+願望の終助詞「な」
な-な
分類連語
…ないで。…(せ)ずに。
出典万葉集 四四一八
「わが門(かど)の片山椿(かたやまつばき)まこと汝(なれ)わが手触れなな土に落ちもかも」
[訳] わが家の門の片山椿よ。ほんとうにお前は私の手に触れずに、地面に落ちてしまうのか。◆活用語の未然形に接続する。上代の東国方言。
なりたち
打消の助動詞「ず」の上代の未然形「な」+上代の東国方言の助詞「な」
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