学研全訳古語辞典 |
なにせうぞ…
分類歌謡
「何せうぞくすんで一期(いちご)は夢よただ狂へ」
出典閑吟集
[訳] 何をしようというのだ、そんなに真面目くさって。そんなに真面目に考えないで、どうせ人生なんて夢のようにはかないもの、ただただ我を忘れて面白おかしく遊び暮らした方がよい。
鑑賞
仏教的無常観によって悟りを求める現実拒否の悲観的な考え方を否定し、享楽的に人生を送ろうという現実肯定的な内容の歌。「憂き世」を「浮き世」としてとらえ始めた室町時代末期の風潮を背景にしている。「くすむ」は真面目くさる、悟りすますの意。
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