学研全訳古語辞典 |
べらなり
《接続》活用語の終止形に付く。ただし、ラ変型活用の語には連体形に付く。〔推量〕…するようだ。…そうに思われる。
出典土佐日記 二・一六
「桂川(かつらがは)わが心にも通はねど同じ深さに流るべらなり」
[訳] 桂川は私の心(の中)に流れているわけではないが、(私の帰京の喜びの深さと)同じ深さに流れているようだ。
注意
一語の助動詞であるから、「なり」を断定の助動詞と混同しないようにすること。
参考
助動詞「べし」の語形の変化しない部分「べ」+接尾語「ら」+断定の助動詞「なり」からできた語。平安時代、漢文訓読語に「べし」に当たる語として用いられ、和歌では『古今和歌集』のころにはかなり用いられたが間もなくすたれる。
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